10月長編読書：ハサミ男/殊能将之

こんにちは、クローバーです。

「ハサミ男」というクリーピーなタイトルに惹かれ、夏のホラーというよりは10月のハロウィンに印象が近いかなと思い、今月この作品を読むことにしました。この作品、叙述トリックを始め、何度も読書を裏切って驚かしてくれます。読書に慣れている方には自信をもってお勧めできますが、読書に慣れていない方には状況を想像するのが難しいかもしれません。

【概要】

美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。三番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる。精緻にして大胆な長編ミステリの傑作！

【感想】

この作品は叙述トリックが様々な角度から盛り込まれています。作品を8割ほど読んだ辺りで、誰もが「！？」となると思います。僕も読んでいてわけがわからず、何度かページを戻って、ストーリーを確認してしまったほどです。作品から伝えられる情報をストレートに受け止めてしまうと必ず騙されます。作品の情景描写を頭の中で具体的にイメージしながら読んでみて下さい。

叙述トリックがとても難しいので、読書初心者にはオススメしにくい作品です。読書に慣れている、特に女性にお勧めしたい作品です。